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相続税の無申告による追徴税額が101億円!?

石川県白山市の相続と終活の総合相談窓口、I&I STORIES -相続終活相談デスク-です。

さて、いきなりですが相続税の税務調査の状況について国税庁からプレスリリースが出ています。

主に平成28年に発生した相続について税務調査を行ったところ、表題のような状況になっているとの内容が発表されています。

 

「無申告事案に対する実地調査の状況」としてまとめられていますが、1,380件の調査があり、それに対して申告漏れを指摘された件数はどれくらいだと思われますか?

そこにはなんと申告漏れの非違件数として1,232件と書かれています。

 

1,380分の1,232。

 

率にしておよそ89.275…%のケースで申告漏れとなっているわけですね。

 

そして本来申告されていたはずの財産の価格は1,148億円!Σ(・ω・ノ)ノ!

それに対する本来の相続税が82億円!Σ(・ω・ノ)ノ!

無申告等による加算税が19億円!Σ(・ω・ノ)ノ!

あわせて101億円!Σ(・ω・ノ)ノ!

1件あたりの申告漏れとなっていた課税価格は8,320万円となっています。

 

さてさて、この8,320万円という数字、こちらをご覧の皆様はどのように感じられるでしょうか?

 

「そんなに財産持ってないよ!」と言いたいところですが、少し考えてみましょう。

 

平成27年1月1日以降、相続税の基礎控除(この金額までは相続税がかかりませんよーという金額。相続税法第15条)が以下のとおり引き下げられました。

平成26年12月31日までに相続があった場合 5,000万円+1,000万円×法定相続人の数

平成27年1月1日以降に相続があった場合  3,000万円+600万円×法定相続人の数

 

ここで、亡くなった方の相続人として配偶者と子供が3人いたとします。法定相続人は 1人+3人=4人 となります。

基礎控除が引き下げられる以前では、5,000万円 + 1,000万円 × 4人 = 9,000万円>8,320万円 ・・・基礎控除以下!相続税はかかりません!

基礎控除が引き下げられた以降では、3,000万円 +    600万円 × 4人 = 5,400万円<8,320万円 ・・・基礎控除を超えた!相続税がかかります!

 

上記のように、改正以前は8,320万円ほど財産があっても法定相続人が4人もいれば相続税はかかりませんでした。

それが今では単純に基礎控除で財産の価格を超えようと思うと法定相続人が9人必要です。

配偶者+子供8人・・・なかなかお目にかかれない家族構成です。

 

長々と書きましたが、何を伝えたかったのかというと、相続税がかかるかどうかは必ずハッキリさせてほしいということです。

多くの方が、親の世代で経験した相続で相続税がかからなかったことで、自分も相続税とは無縁だと思い込んでいます。

しかし、相続税などの税法はめまぐるしく改正され、昔と今では状況が違うなんてことはよくあることです。

国税庁から発表された101億円という数字の中には、思い込みで手続きをしなかったケースが多くあると考えられます。

 

I&I STORIES -相続終活相談デスク-では、相続税の試算も承っております。

思い込みで不利益を被らないよう、「大した財産なんて無い」と考えずにぜひ一度ご相談ください。

 

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